必要な介護を受ける事ができる施設の選び方について

必要な介護を受ける事ができる施設の選び方について

介護施設の選び方

高齢になるとさまざまな理由によって、在宅での生活が難しくなることがあり、人それぞれに必要な介護支援は異なります。介護施設でもその人らしく生活できるよう、自分にあった介護施設を選びましょう。

 

介護施設にも様々なものがあるので、慎重に選ぶことが大切です。介護施設に入所後も、その人らしい生活を送ることができるよう介護施設の選び方を紹介します。

介護施設の選び方

サービス付き高齢者住宅や軽費老人ホームなど、さまざまな介護施設がありますが、その中からその人にあった施設を選ぶことが大切です。医療行為が必要な方、認知症がある方、またはリハビリをして自宅復帰を目指す方など人により介護施設に求める条件は異なります。

 

介護度や医療行為が必要かによっては入所できない場合があります。入所施設には特別養護老人ホーム(以下 特養)などの介護保険施設と、グループホームなどそれ以外の施設があります。そのため施設ごとの入所条件や受けられるサービスについて、しっかり把握したうえで、その人にあった施設を探すことが大切となります。

 

その人に合わせた介護施設を選ぶポイント
  1. 入所する人の介護度や体の状態、必要な援助内容をはっきりとさせましょう。
  2. 入所候補となる施設は実際に見学して、施設の雰囲気や入居者や介護者の様子などを把握しましょう。
  3. 入居時に費用はかかるのか、月々の費用はどのくらいなのかなど、費用面についても確認しましょう。
  4. 体調が変化し医療が必要になった場合の対応方法や、急変時の対処法についても把握しましょう。

介護度別の入所できる介護施設

介護度は、要支援1、2と要介護1〜5までの7段階に分けられています。介護度によって入所できる施設が異なります。介護度別の状態と入所できる施設を見ていきましょう。

 

要支援

日常生活はほぼ自立しているが、なんらかの支援を必要とする状態です。そのため介護予防給付の対象となり、要介護状態にならないよう、予防の視点での介護サービスが中心となります。

 

要支援の方は、基本的には在宅で過ごす場合が多く、そのため特養などの介護保険施設への入所はできないことになっています。入居できる可能性がある介護施設は「軽費老人ホーム」「グループホーム」「有料老人ホーム」「サービス付き高齢者住宅」となります。

 

しかし、これらの施設も入居にさまざまな条件があるため、必ず入居できるというわけではありません。

 

要介護

要介護1〜5は介護給付の対象となり、介護サービスや施設サービスを受けることができます。要介護の中では要介護1が一番軽度で、数値が大きくなるにつれ必要となる介護量が増えていきます。

 

要介護1 排泄や入浴など、なんらかの介助を要する状態。
要介護2 要介護1の状態に加え、立ち上がりや歩行に介助が必要な状態。
要介護3 立ち上がりや歩行が難しくなり、必要とする介助量が増加。排泄や入浴は自力で行うことが困難な状態。
要介護4 日常生活のほとんどの動作について介助を要する状態。
要介護5 ほぼ寝たきりの状態で介護なしでは生活が困難。

 

介護施設

要介護1、2では、通所や訪問の介護サービスを利用しながら在宅で過ごすことが多くなります。また、要介護1以上になると、介護保険施設などの入所が可能となりますが、平成27年度の介護保険法の改定により、特養への入所は原則として要介護3以上になりました。

 

要介護1、2の人が特養へ入所する場合は、認知症で常時見守りが必要であるなどのやむを得ない事情がある場合に限定されました。要支援で入居できる施設に加えて、状態によっては老人介護保険施設(以下 老健)や介護療養型医療施設(以下 介護療養病床)へも入所することができます。

 

要介護3以上になると、ほとんどの介護施設への入所が可能となります。しかし必要となる介護量が増加するため、介護サービスが充実した介護保険施設への入所が望ましいと言えるでしょう。

医療行為が必要な場合

介護施設で受けることができる医療行為は、医師の指示のもと看護師が行う処置などです。主なものは、胃ろうや尿道などの留置カテーテルの管理、床ずれの処置、在宅酸素療法などがあります。このような医療行為が必要が場合は、看護師が24時間常勤していることや医療機関と連携している施設が望ましいと言えます。

 

しかし、法律で夜間の看護師の配置が義務付けられているのは介護療養病床のみのため、入所まで時間を要すことが多くなっています。法律では定められていませんが、老健の約7割で夜勤の看護師がいると言われています。必要とする医療行為を受けることができるのか、あらかじめ施設に問い合わせすることが必要です。

 

認知症がある場合

認知症がある場合でも介護サービスを利用しながら、在宅での生活を継続することができます。しかし、認知症が進行したり介護者が付き添うことが難しい場合は、介護施設への入所を考える必要があります。

 

特養などの介護施設への入所も可能ですが、ほぼ満室の状態が続いており入所するまでに時間を要します。そのため、認知症の方が共同生活を送ることができるグループホームや、認知症の介護に対応している有料老人ホームなども入居の候補となります。

介護保険施設の入所にかかる費用

介護保険施設は入所時にお金はかからず、月々の支払いのみとなります。月々にかかる費用は、大きく分けて介護サービス費と生活費になります。介護保険施設では、所得に応じて費用が軽減される制度を利用することができます。

 

介護サービス費

かかる費用の1割負担(もしくは2割負担)となります。介護度によって金額は異なりますが、さらに必要となるサービスによっては加算されることもあります。

 

生活費

部屋代や食費、光熱費のほか、必要に応じて医療費やオムツ代、理容費などがかかります。部屋代は使用する部屋の形態によって料金が異なります。

 

特別養護老人ホーム

基本の介護サービス費に加え、生活を充実させるためのサービスが行われることが多く、その場合は料金が加算されます。所得や介護度によって料金は異なりますが、他の施設に比べると安価であると言えます。

 

老人介護保険施設

介護サービス費は1割負担ですが、リハビリ加算に加えてさまざな保健施設加算がかかる場合が多くなっています。さらに医療費がかかる場合が多いため、特養に比べてかかる費用は高くなる傾向にあります。

 

介護療養型医療施設

介護療養病床は医療行為が必要な方が入所する施設となっているため、医療費や医療連携加算がかかる場合が多くなります。加算されるものが多い場合は費用が高くなる傾向にあります。

その他の介護施設にかかる費用

介護保険施設以外の入居施設は、主に民間の企業によって経営されています。そのためさまざまな種類の施設があり、かかる費用にも幅があります。また、入居時に一時金や入居費がかかることもあります。月々にかかる費用は、利用に応じた介護サービス費、家賃、生活費(食費、水道光熱費、理容費、オムツ代など)などがあります。

 

有料老人ホーム

有料老人ホームは、介護付き、住宅型、健康型の3種類があります。有料老人ホームでは、終身利用権方式で契約されることが多く、入居一時金がかかります。その費用は入所中に償却という形で消化されていきます。退去時に一時金が残っている場合は返金されます。

 

グループホーム

グループホームは、認知症の方が共同生活を送ることができる施設です。施設によっては、入居時に一時金がかかる場合もあるため、事前に施設に確認しておくと安心です。

 

サービス付き高齢者向け住宅

サービス付き高齢者向け住宅では、賃貸借方式で契約されることが一般的です。入居時に、賃貸住宅を借りる時と同じように敷金礼金がかかります。

 

軽費老人ホーム

軽費老人ホームは自治体の助成などがあるため、一般的に利用料金が低く設定されています。A型、B型、C型の3種類があり、それぞれに入居できる対象が異なります。施設によっては、入居時に一時金が必要となる場合もあります。

介護施設の選び方についてのまとめ

介護施設に入所することは、その人がその人らしい生活を送ることができるよう、その人に合った施設を選ぶことが大切です。入所するひとの介護度や体の状態を把握した上で、必要な介護サービスや医療行為を受けることができるような施設を選ぶようにしましょう。

 

介護施設の選び方

入所前に施設を見学したりして、入所者や介護者の様子など、施設の雰囲気を見ておくことも大切です。自宅や家族の家から近い施設であれば、外泊をしたり面会へも行きやすくなります。また、入居時や月々にかかる費用もしっかり確認しておきましょう。

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