特別養護老人ホームは要介護3以上の方、又は要介護1〜2の方でも条件が揃えば簡単に入所の申し込みができます

特別養護老人ホームへ入所できる条件

特別養護老人ホームへ入所できる条件があります。

 

  1. 要介護3以上の介護度である事。
  2. 要介護1〜2の場合、認知症の進行による症状があり、在宅生活を送るのが困難である事。
  3. 要介護1〜2の場合で、配偶者又は家族等に虐待を受けている方。

 

どれか1つでも当てはまると入所申し込みができるという事になります。しかし、1と3はほとんどの方に周知されていないのが現状です。

特例入所に関する実際の介護情勢とは

2016年3月27日に厚生労働省が、2016年4月時点で特別養護老人ホームへ入所できなかった、いわゆる待機者が約36万6千人だったと発表しました。2013年度時点よりも16万人近く減ったのです。

 

この背景には、「要介護2以下」の高齢者が原則として入所できなくなった事が影響しています。しかし、この内容には付け加えるべき「特例入所」が全く国民には周知されていなかったのが影響していると言えます。

特別養護老人ホームへの特例入所とは

政府は特別養護老人ホームへの入所者数を減らす為に、2015年4月より要介護3以上の高齢者しか入所できないと入所要件を厳格化しました。しかし、「特例入所」がある事を国民には周知されませんでした。

 

特別養護老人ホームへの特例入所とは、認知症が進行し在宅介護が困難な場合や、家族による虐待がある場合は要介護1〜2の高齢者も受け入れが可能であるという制度になります。

 

この様な入所条件があるという事は、おそらく介護に精通している方か、ケアマネジャー等しか知られていないという現実があります。

ケアマネジャーがどこまで特例入所を説明しているのか

今まで特別養護老人ホームに申し込んでいたのに、「要介護3からしか入所できないんです」とだけケアマネジャー等に言われて、申し込みのキャンセルをすぐにしてしまう家族の方々を私は多く見てきました。特例入所ができるという事まで説明するケアマネジャーがいないのです。

 

「このまま在宅で家族もいるし、デイサービスにも行ってるし大丈夫だろう」と考え、説明しないのかも知れません。私が居宅介護支援のケアマネジャーであれば、そうしていたと思います。

 

なにしろ「高齢者はお金を運んできてくれる大事なお客さん」なので、ケアマネジャーは手放したくないのが現状です。こういうケアマネジャーばかりではありませんが、現在の介護保険制度上ではそうでもしないと経営が成り立たないのが現状だからです。

特別養護老人ホームの入所ができなくなったことで起きた問題とは

私が勤めるグループホームへの入居相談内容で確実に増えた事があります。それは、配偶者や家族による虐待です。家族は特別養護老人ホームへの入所が無理だとケアマネジャーへ説明され、身体的・精神的にも限界を超えてしまいます。

 

してはいけないと解かってはいても叩いたり、介護放棄をしてしまったりという事態に陥ってしまったというのです。家族の方も顔がやつれ、涙を流しながら相談して来る方もいらっしゃいます。公的施設入所への受け皿が、グループホームやショートステイへの連泊しか無くなってきているのです。

 

この現状を政府は解かっているはずなのでしょうが、特別養護老人ホーム自体の数も足りていない状況なので、末端にいる私達介護関係者もとても心苦しいのが現実です。

まとめと今日の一言

特別養護老人ホームの特例入所を公的機関がもっと解かり易く説明する事が一番大切だと思います。私達、介護関係者も在宅介護を毎日頑張っている家族の方々にとても申し訳の無い切なさでいっぱいです。

 

平成30年度には介護保険・医療保険の大改正が待っています。そこに私達は望みをかけ、できる限り介護現場や介護をする家族の立場を訴えていかなければいけないと思います。

 

現役ケアマネージャーの一言

「特別養護老人ホームへ入所できる条件は、解かる様に家族へ伝え、介護関係者も声を上げて伝えていこう!」

page top